お礼とお願い
――衆議院議員 綿貫民輔

私の心の中には、二つの思いがあります。一つは満足感であり、もう一つは使命感であります。

昭和四十年の初当選以来、私は、長持ちをして花も実もある政治家になること、鉈と剃刀の両方を持って政治に取り組むこと、そして日本が良くなれば故郷が良くなる、故郷を良くすれば日本が良くなることを政治信条にしてまいりました。

幸い健康にも恵まれ、皆様の温かいご支援によって十三回連続当選を果たし、衆議院議長まで務めさせていただきました。また、富山県が輩出してきた九十人の代議士の中で最長の在職記録を更新いたしました。

そしてこの三十九年間、私は故郷のため、東海北陸自動車道の建設など、精一杯仕事をさせていただいたと自負しており、同時に、故郷を整備・発展させる仕事に一区切りが就いた満足感と達成感を抱いております。

その一方、国民新党の代表として、そして何よりも一人の政治家として、大きな仕事が残されております。それは郵政民営化を見直し、政治の流れを変えることに他なりません。

三年前、私はあの無謀な郵政民営化を機に自民党を離党し、国民新党を立ち上げました。爾来、信念を貫きながら二つの国政選挙を乗り切り、今まさに郵政民営化の見直し、政治の流れを大きく変える最善かつ最後の機会を迎えようとしております。先の民主党の合併構想も、見直しを確実にするための協議であり、些かも信念を曲げたものではありません。

郵政民営化こそ間違った政治の原点であり、この見直しに結果をつけることこそ、政治家としての私に課せられた締め括りの指名と責任であると考えております。

こうした二つの思いを踏まえ、熟慮に熟慮を重ねました結果、私は来る衆議院議員総選挙に富山県第三区からは出馬せず、また後継者を立てず、国民新党の代表としてみずからの退路を断ち、乾坤一擲、比例区北信越ブロックからのみ立候補することを決断いたしました。

「引き続き三区から出馬してほしい」とのおおくの激励をいただいてきましたが、故郷の仕事に私なりの区切りがついた以上、長きを以て尊しとするのではなく、みずからの政治的良心と分別に従い、晩節を守ることに決した次第であります。

これからの選挙で皆様に直接名前を書いていただけない寂しさはあります。しかし、この富山が私の故郷であることに些かの変わりもありません。そして何よりも、一人の政治家として、郵政民営化の見直しと今後の政界再編にすべての政治生命を懸けるため、茨の道ではありますが、身を以てこの一本道を突き進み、国民新党と運命を共にする決心をいたしました。

今日まで大変温かいご支援をたまわり、本当にありがとうございました。また、来る総選挙に党派を超えて応援してくださろうとしていた河合常則参議院議員をはじめ、支持者の皆さまに心からの感謝と共に、お詫びを申し上げます。そして政治家としての本懐を遂げたい思いへの特段のご理解と、わが国民新党への大きなご支援を何とぞよろしくお願い申し上げます。

平成二十年九月三十日

衆議院議員  綿貫 民輔

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