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コラム
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除夜の鐘を聞きながら
早いもので、今年も残り数日となった。顧みれば、今年の通常国会は、「偽メール」事件で明け暮れた。小泉内閣が推し進めた「改革」を徹底的に検証し、問題点をあぶり出す絶好の機会だったはずが、民主党の自滅で終わってしまった。この事件があったからこそ、その後、野党もマスコミも、政府追及の手を大幅に弱めてしまった。日銀総裁の問題でも、責任が明確にされることなく、いつの間にか立ち消えになってしまった。ケジメの無さは、とりわけ今年の政治の特徴だったかもしれない▲小泉内閣最後の国会であったにもかかわらず、通常国会は早々に閉会になった。教育基本法改正案などの重要法案を提出したものの、審議・成立させるつもりなど寸毫もなかったようだ。「閉店直前に店先に品物を並べ、シャッターを下ろすようなもの」(綿貫代表)とは言い得て妙だ。そして何のために国会を延長しなかったのかといえば、多額の税金を使った首相自身の「卒業旅行」のためである。ブッシュ大統領一家に冷ややかに見つめられながらプレスリーを真似る小泉首相の写真は、実に印象的だ▲9月下旬にはついに小泉氏が退任し、シナリオ通りに安倍首相が誕生した。イメージ先行からか、発足直後の内閣支持率は7割近くに達した。だが、安倍首相にとっては、それは試練の始まりだったようだ。「小泉内閣との違いを見せたい」「世論を惹き付けていたい」―そんな焦りが空回りを起こしてしまっている。それどころか、小泉内閣時代に覆い隠されてきた負の遺産への対応で、四苦八苦している。まさに「気の毒」の三文字に尽きよう▲内閣支持率は下がり始めると加速するものだ。7割あった支持率も、今では4割台に落ち込んだ。「やらせ」問題など小泉劇場の舞台裏が露見してきたことが大きいが、税調会長問題への対応の見誤りなども、影響している。だが、やはり根っ子にあるのは、この5年間で歪められた社会と秩序だ。「いざなぎ景気を上回る経済成長」と豪語してみても、それを実感している企業や国民は一握りにすぎない。格差と歪みはますます拡大しているのだ。来る新年の通常国会では、小泉・安倍内閣がもたらした負の成果を徹底的に総括し、是非とも参院選挙で灸を据えなければならない。国民生活の正常化―これこそが来年の最大の目標だ。
(平成18年12月27日)
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