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コラム
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流行語から見える「国民の願い」
早いもので今年も余すところ1ヶ月になり、例年通り、去る1日には流行語大賞が決まった。「イナバウワー」は大賞を射止め、「ハンカチ王子」などもトップテン入りした。もっとも、それらは予想の範囲内だろうが、注目すべきは「品格」なる言葉も大賞に選ばれ、また「格差社会」も上位にランクインしたことだ。いうまでもなく「品格」は、藤原正彦氏の『国家の品格』から来ている言葉だ。「格差社会」では山田昌弘氏が受賞したが、広く社会現象になっている▲ただ、残念ながら、国家に品格があるから「品格」が流行語になったのではなく、むしろその逆で、国民が国家に品格を渇望しているから同書がミリオンセラーになった。国家に「品格」を求めることも、「格差社会」を憂えることも、まさに国民の声である。そして品格を欠いた国家にしてしまったことも、格差が由々しき問題になりつつあることも、間違いなく政治の責任である。各党はこれらの国民の声に謙虚かつ真摯に耳を傾けなければなるまい▲しかし、昨年の小泉劇場に端を発する一連の復党問題を見るかぎり、わが国、とりわけ政治は、ますます品格も品位も失いつつある。政府与党で進められている予算編成からは、格差社会を改善しようとする気持ちは些かも伝わってこない。大企業と大都市の優遇ばかりが推し進められ、中小企業や地方には実に過酷な内容になりつつある。高齢者への配慮なども微塵も感じられない。昨年の総選挙で300議席も取ってしまうと、どうも与党には「普通の国民」の声は聞こえないらしい▲流行語に続き、来週あたりに京都・清水寺で「今年の漢字」が描かれよう。昨年は「愛」が記されたが、今年は何になるだろうか。タウンミーティングにおける「やらせ質問」や自治体の相次ぐ不祥事を考えれば、「怒」などが候補に挙がるかもしれない。国家に「品格」を求め、「格差社会」を憂い、さらに現在の政治に「怒り」を抱くのであれば、何よりもそれを永続させなければならない。来年の参院選でその怒りを爆発させることこそ、国民の権利であり義務ではないか。「普通の国民」の一人として、そのように思えてならない。
(平成18年12月6日)
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