なぜジダンはマテラッツィに頭突きを食らわしたか―唐突に見えた行為にも、それなりの理由があったようだ。もとより暴力行為は許されない。だが、誹謗や中傷など、相当の理由があったのではないかと見られている。たとえ偶然に見えても、およそすべての出来事には何らかの原因があるものだ。北朝鮮のミサイル発射実験も、「普通の感覚」では到底理解できないが、彼らなりの理屈があるはずだ▲古より、風が吹けば桶屋が儲かるなどという。かなり無理のある論法だが、偶然だと思われる出来事でも、原因を遡ってみると、思わぬ「犯人」に突き当たることは多い。耐震構造偽装事件も、直接的には「お縄」となった容疑者たちの責任だが、十分な監視体制が整えられないまま、規制を緩和したツケである。最近、国や自治体の施設でエレベータの故障が相次いでいるが、これも予算削減のシワ寄せが安全性に及んでいる結果である▲いま、全国各地、とりわけ地方に不安と反対の声が沸き上がっている。日本郵政公社が10月に多くの郵便局を無集配化する予定だからだ。時間外窓口や貯金・保険などの外務業務が廃止され、多くの地域では遅配も予想される。早晩、高齢者の安否を確認する「声かけサービス」もなくなるだろう。サービスの低下はおろか、セーフティ・ネットは確実に崩れ始める。だから小泉改革を応援してきた人たちでさえも、声高に「反対」を叫んでいる▲しかし、こうした業務の大幅な縮小も、単なる偶然ではなく、れっきとした原因がある。昨年、郵政改革法案が可決・成立し、1年後に民営化を控えているからだ。来年に向け、さらには民営化されれば、全国の郵便局はますます縮小され、国民生活への支障が拡がる。だが、実際に民営化されるまでに参院選挙がある。幸いにして、地域住民が不自由や不便、不安を取り除く方法は残されているのだ。国民新党は来年の参院選挙の後、ただちに「郵政民営化修正法案」を提出するという。
(平成18年8月2日)