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コラム
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政権末期現象が鮮明になってきた
政権末期症状―大統領や首相の退任が近くなると、求心力や影響力が急激に衰える現象を指す。英語では「レイムダック」などという。退任まで秒読み段階に入った小泉首相も、この症状を味わっているようだ。プレスリー邸での悪ふざけも、ある意味では「末期症状」かもしれない。足元の自民党内からも、ようやく批判が出はじめている。だが、待てよ。蛇に睨まれた蛙のように、後生大事に自説を曲げ、ひれ伏して沈黙を続けてきた輩が、今ごろになって小泉批判を始めるのは、あまりにも身勝手ではないか▲溜まりに溜まった、これまでの暴政と傍若無人のツケも、政権末期現象に拍車をかけている。たとえば、北朝鮮の弾道ミサイル発射実験への対応だ。各国が共同して対応しなければならないにもかかわらず、中国や韓国の首脳には、電話の一本もかけられない。取り囲むマスコミに、「中国やロシアも北朝鮮の核実験は嫌でしょう」と評論家のようなコメントを発するのが関の山だ▲マスコミとの関係を見直しているのも、政権末期現象の一端かもしれない。この5年間、官邸はさんざんマスコミを利用してきた。北朝鮮の報道管制を批判するマスコミだが、官邸に睨まれるのを恐れ、政権に批判的な報道を控えてきた。中には禁を破り、「出入り禁止だ」と脅された記者もいるという。小泉劇場を面白おかしく伝え、小泉首相をタレント化してきたのも、他ならぬマスコミだ▲しかし、これまでマスコミを精一杯利用しておきながら、官邸は「ぶら下がり」の取材を「1日1回」にするという。利用されてきたマスコミも悪い。だが、利用価値が減ったからか、それとも厳しい質問を回避したいからか、冷めたカイロのように用済みにされるマスコミも気の毒である。4月の観桜会で小泉首相はみずからの退陣をサクラの散り際に喩えた。しかしながら、小泉政権の末期は、決してそのように美しいものではない。サッカーの中田英寿氏の引退が鮮やかに見えるのは、気のせいだろうか。
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